当社はこの度、環境負荷の低い「LNG燃料」大型石炭専用船について、株式会社商船三井殿から1隻目の受注が内定いたしました。本船は、LNGを燃料とする世界初の大型石炭専用船で、株式会社商船三井殿が運航を行い、九州電力株式会社殿の石炭火力発電所向けに海外から石炭を輸送します。

【LNG燃料大型石炭専用船イメージ】
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環境規制が国際的に強化される中、本船はLNGを燃料とする推進機関を採用することで従来の重油を燃料とした場合に比べ地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)、大気汚染の原因となる硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)の排出量の大幅な削減が見込めます。

<本船の特徴>

1)主機関及び補機においてLNGを燃料として利用することが出来、本船からのCO2、SOxおよびNOxの排出量を従来の重油を燃料とする場合に比べ大幅に削減している。

2)当社独自開発の省エネ付加物を採用し、燃料消費量の低減を図っており、EEDI Phase3※を先取りして達成している。

3)LNGタンクや燃料供給設備を船尾へ配置することにより、従来の油焚き船と同様の荷役オペレーションを可能としている。

4)石炭輸送に充分な貨物艙容積を確保している。

5)港湾内における雨水やホールド洗浄水の船外排出を適切に管理すべく、船体中央および後方へスロップタンクを設けている。

<主要目>

全     長:約235m

全     幅:約 38m

載貨重量トン数:約95,000トン

竣 工 予 定:2023年


当社は常に「お客様が真に求めておられるものを提供し続ける」という創業以来の方針を大切にし、これからもお客様のニーズを的確に掴み、需要の変化にも柔軟に対応する船造りを目指すことにより、存在感のある造船所であり続けられるよう、全社一丸となって取り組んでまいります。
 

EEDI(エネルギー効率設計指標, Energy Efficiency Design Index)
  新造船のCO2排出量を設計・建造段階において指標化したものであり、2025年1月1日以降に建造契約が締結される船舶にはPhase3(30%削減)の適用が義務付けられている。