「すごく風通しがよく、先輩とも気軽に話せる職場」

 船に付く装置(艤装品)、配管、居住区の内装などの配置計画を行なう部署で働いています。この部署はすごく風通しがよく、先輩とも気軽に話せる職場です。入社したときに、艤装品や居住区に係わる仕事がしたいという希望を出し、それが叶って配属されたので、仕事内容にはとても興味を持っています。今は、船体部の配管や付属する機器の仕様を検討し、決める仕事をしています。船の仕様書で決められたことを満たすようにバルブなどの種類、材質、配置を決めていきます。最新のルールに適合させる必要があり、メンテナンスのし易さなどのお客様の要望にも応えなければなりません。一度に考えることがとても多い仕事です。 失敗もあります。一般に、船体の塗装とバルブの塗装は同色なのですが、その船は独特で、色が異なっていました。私は、ずっと同色だと思い込んだまま設計を続けてしまいました。塗装が完了する前にミスを指摘され、何とか事なきを得ました。

 初めて担当したのは、上甲板の排水口の計画です。丸い穴が開いていて、そこから船外へ水が流れ出ていくものです。丸い穴をCAD上でポンポンポンと置いていくので、設計作業自体は難しいところはなかったのですが、何しろ入ったばかりで言葉が分かりません。「排水装置マニュアルに沿って~」と言われても、そのマニュアルの内容が分かりませんし、穴自体もどういうものかも分からないので、実際に製造現場に行って確認したりしました。

 当社は、プロダクトミックスなど、挑戦心のある、力強い会社だと思います。造っているものが大きいので、社員からは「こういうものを造っているんだぞ!」という自信を感じます。

「安心感のある心地よい雰囲気の会社」

 私が名村造船所を志望したのは、就職活動中、色々な会社をみる中で、自分にあっていて安心感のある心地よい雰囲気の会社だと感じたからです。

 私が大学で学んだ水産学は、ものづくりではないので、工学的な考え方を理解するまでに時間がかかりました。大学の研究では、仕組みがあって、その仕組みをどうやって活かしていくか?というところに焦点があったのですが、工学ではモノがどうやってできているのか?という仕組みの方に焦点があるように感じます。最初は、先輩に具体的な質問をすることも出来ず苦労しましたが、最近は少しずつ理解できるようになっていると思います。

 大学での勉強が業務に直接役に立った、ということはあまりありませんが、学生のときアルバイトをしていて、メモをとる意識が出来たので、それは社会人になって役に立っているな、と感じています。イベントスタッフのアルバイトではサブリーダーをやっていたので、全体を見回したり、周りの意見をまとめたりする経験もできました。

 サークルでは旅行サークルに入っていて、年2回、長期の旅行に行っていました。下級生のうちはついていくだけだったのですが、上級生になると計画を立てたり、お金の管理もしなければならないので、その経験も役に立っていると思います。

「知らなかったこと、考えたことがなかったことが分かると、やりがいや知識の広がりを感じます。」

 例えば、舶用品メーカーに行って、メーカーの人とお話しすると、メーカーから見た商品の良さが分かります。最近感動したのは、エアパージ式液面計で、これはバラストにも使われていますが、液体中に空気を送り続けて、その背圧を計測する機器です。液体中に空気を送り込むことで、液面の高さを測るなんて、自分では絶対に考えもしないことで、最初に考えた人はすごいなと思います。また、「なぜこれはこうなっているのか?」と自分で考え、調べてから質問をする、という習慣がつきました。配属当初は、先輩から「自分で考えてから質問してね」と言われ、今でも実行していますが、もし言われてなかったら何でもかんでも質問していたと思いますので、言われて良かったと思います。

 まだ、仕事を完全にやりきったことがないので、成長途中です。自分が担当した船が来年完工しますので、そうすればやりきったと思えるんではないかと考えています。