当社は2023年11月14日、伊万里事業所(佐賀県)にてHEDGEHOG SHIPPING INC.様向け「LNG燃料」大型石炭専用船として受注・建造しておりました載貨重量9万5千トン型ばら積み運搬船「REIMEI(苓明)」を引渡しいたしました。本船は当社が建造する初のLNG/MGO二元燃料ばら積み運搬船となります。

本船はLNGを主燃料とする推進機関等を採用することで、従来の重油を燃料とした場合に比較して地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)、大気汚染の原因となる硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)の排出量を大幅に削減しております。さらに、当社独自開発の『Namura flow Control Fin (NCF)』やその他付加物の採用により燃料消費量の低減も図り、2025年1月1日以降の契約船に義務付けられているEEDI Phase3を先行して達成した船となっております。

当社は、地球環境に優しい船づくりによる持続可能な社会の実現のために、環境負荷低減を当社経営の最重要課題の一つと位置付けており、2050年カーボンニュートラルを掲げる政府方針に沿い温室効果ガスの排出削減を目指します。またお客様のご期待に応えるべく、次世代燃料船の開発にも積極的に取り組み、低炭素社会の実現に貢献してまいります。

特長

1

本船は当社が建造する初のLNGを主燃料とする二元燃料の石炭専用船であり、国内石炭火力発電所向けに海外からの石炭の輸送に従事する。

2

環境規制が国際的に強化される中、本船はLNGを主燃料とする主機関・主発電機関を採用することで従来の重油を燃料とした場合に比べ地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)、大気汚染の原因となる硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)の排出量の大幅な削減をしている。

3

LNGタンクや燃料供給設備を船尾へ配置することにより、従来の重油を燃料とした場合と同様の荷役オペレーションを可能としており、石炭輸送に充分な貨物艙容積を確保している。

4

当社独自開発の『Namura flow Control Fin (NCF)』、および『フィン付き舵(Rudder-Fin)』、更にNCF後流の流場を改善する省エネフィンを採用し、燃料消費量の低減を図っており、EEDI Phase3を先取りして達成している。

5

機関部冷却システムには、セントラル清水冷却方式を採用し、船内メンテナンス作業の低減を図っている。

6

バラスト水管理条約に適合したバラスト水処理装置を搭載している。

7

シップリサイクル条約にて作成が要求される有害物質一覧表(インベントリ)に関する船級符号(IHM Inventory of Hazardous Materials)を取得している。

主要諸元

船名

REIMEI(苓明)

全長

234.92m

幅(型)

38.00m

夏期満載喫水(型)

14.40m

総トン数

54,684総トン

載貨重量

95,792重量トン

主機関

WinGD 6X62DF 1基

定員

28名

船級

日本海事協会( NK )

船籍

リベリア

その他のバルクキャリアー建造実績